津グランプリシリーズ第3戦 2日目 開催中開催はありません05/21
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12R優勝戦。心に決めていた全速スタート。安達は見事にスリットで抜け出した。コンマ12のトップタイスタートから一気に内4艇を絞り込む。黄色のカポックが鮮やかに1マークを先制。安達の5コースまくりが見事に炸裂した瞬間だった。

「スタートで3号艇の松井さんが遅れているのが見えて、一方で自分が伸びていくのも分かっていた。その時考えていたことはもう、1マークを先に回ることだけ。狙い通りのまくりが決まりましたね」

3周は本当に長かった、と言う。1マークのターンが流れ、6号艇・池田浩二が差してきたのも安達はシッカリと把握していた。

「池田さん、怖かったですね(苦笑)。道中は最後までヒヤヒヤもんでしたから。まだ1周ある、まだ1周あるって、一つ一つのブイを大事に回ることで精いっぱいの状態で。3周2マークを回ってゴールラインが見えた瞬間も『よし、あれがゴールやな』って自分の中で確認したぐらいです。優勝を確信したのも、ゴールして確定板に『5』が出たのを見てからでしたから。もう必死でした」


振り返れば、この若さでタイトルを掴み獲ったことは文句のつけようがない。それには「6年弱で獲れたことは、自分にしては出来すぎだと思います」と驚いた様子。そして、こうも続けた。

「今節獲れるなんて気持ちはありませんでしたからね」と。

すでに前述したが、安達はこのシリーズを自信喪失の状態で迎えていた。SGの舞台で思い知らされた自分の力の無さに、「何度も、また駄目かな、なんて繰り返し考えてしまうことがありました」と言う。ならば、予選・準優・優勝戦、6日間の激闘の中で、安達はその邪念とどう戦ってきたのか。

不安がよぎるたび、彼を奮い立たせていたものがあった。それは、今はもう現役を退いた師匠・村田瑞穂氏から常日頃言われてきた言葉―もっと自信を持て―だった。